買い物依存症の妻の浪費癖はどうすれば治せるか悩んでいます。カード会社からの請求をあるとき確認してみたら、6桁の数字が並んでいたんです。7桁の定期預金も解約されていました。もうすこし地に足の着いた生活ができないのかと思ってしまいます。
相談内容
妻の浪費癖で悩んでいます。
僕は仕事が忙しく、平日はほとんど午前様、休日も出勤するときがたまにあります。
ただ、それだけに収入は同世代の男性とくらべても多い方だと思います。
妻は同じ会社のOLでした。
笑顔が可愛い女性で、まあ、僕の一目惚れですね。
同僚の中にも彼女を狙っている男は多かったので、彼女と結婚できた僕は心の中でガッツポーズをしました。
彼女は結婚と同時に退職したので、専業主婦として家庭を守ってくれればいい、そんなふうに思っていました。
それが、カード会社からの請求をあるとき確認してみたら、6桁の数字が並んでいたんです。
生活費はすべて妻が管理しているので、何に使ったかたずねても、暮らしていくのにお金がかかるというばかりです。
妻は家事が苦手なので、料理も買った惣菜が並ぶことが多いのですが、ローンの支払いや光熱費、通信費などの固定費は口座からの引き落としなので、カードだけで6桁は明らかに使いすぎです。
通帳を確認すると、カードの支払いとは別に現金もたびたび引き出されているばかりか、7桁の定期預金も解約されていました。
これはただごとではないと思い、クローゼットをあらためると、見たことのないブランドのバッグや服が並んでいます。
中にはタグがついたままのものもあり、ただ買ってはクローゼットに放り込んでいるという感じです。
こんなに浪費癖のある女とは思いませんでした。
叱るとしょんぼりしていましたが、心から反省している様子でもありません。
なまじ収入がいいので、いくらでもお金が入ってくると思っているようなところがあります。
でもこれから子どもでも生まれたら、お金はいくらあっても足りませんし、僕の仕事だっていつまでこの収入が保証されるかわかりません。
妻に倹約しろとは言いませんが、もうすこし地に足の着いた生活ができないのかと思ってしまいます。
ということで長くなりましたが、妻の浪費癖はどうすれば治すことができるか、というのがご相談したい内容です。
回答
奥さまは浪費癖というよりも買い物依存症ではないでしょうか。専業主婦に多い症状ですね。
家事が嫌い、趣味がない、親しい友だちがいない、派手好きで見栄っ張りな女性が多いと言われます。
あなたの奥さまのことではありませんよ、気を悪くしないでくださいね。
原因はただひとつ。
今の生活に退屈
しているのです。
刺激を求めています。
あなたは何不自由ない暮らしをさせている、退屈なんて贅沢だと言うかもしれません。
でも奥さまは同じことの繰り返しの毎日に飽き飽きしているのです。
もしくは満たされない思いを抱いています。
親や友人に相談しても、今の生活の何が不満かわからないと言われてしまうだけですから、奥さまのモヤモヤ感やイライラ感はおさまりません。
そこでモヤモヤ感、イライラ感を解消するために、買い物の刺激を求めるというわけです。
買い物に代わる刺激があればいいのですが、おそらく奥さまはこれまでの人生で本当に満足感、達成感を感じたことがなく、何をすれば自分が満たされるかわからないのでしょう。
だから手っ取り早く買い物という行為に走るわけです。
仕事でひとつのプロジェクトを成功させる、日夜勉強して資格試験に合格する、ピアノを一生懸命練習して難しい楽曲を弾けるようになるなど、自分自身の力で何かを勝ち取ったり成功させたりすると、満足感、達成感とはどのようなものかわかります。
しかし、そうした経験がないと、満足とはどういうことなのかがわかりません。
漠然と満たされないという不満だけを感じるようになります。
何かを買うことで得られる満足は、脳内の興奮物質が分泌されることで得られる満足です。
脳は一度この満足を知ってしまうと、もう一度、もう一度と同じ刺激を求めるようになります。
こうなるともはや本人の意思では止めることができません。
定期預金を解約したということは、奥さまもすでにこの状態かもしれません。
買い物依存症の人は、買うことで満足するので、買ったものはそのままクローゼットや押入れの中に放り込んだままということが少なくありません。
それが欲しくて買ったわけではないのだから当然といえば当然です。
奥さまも同じですね。
それではいよいよ本題に入ります。
奥さまの浪費癖、買い物依存症を治すにはどうすればよいかです。
一番大切なのは、買い物依存症に陥った根本的な原因をなくすことです。
つまり、奥さまが買い物以外で満足感を感じられるようにすればよいのです。
そのためには
まず金銭管理はあなたが行ってください
カードも奥さまに渡してはいけません。
通帳や印鑑も奥さまのしらない場所に保管してください。
本人の趣味になりそうな習い事などに通わせる
できればカウンセリングも受けられるとよいでしょう。
奥さまが孤独感をもたないよう
夫婦の時間をなるべくとってください。
大事なのは会話です。
女性はその日あったことを些細なことまで聞いてもらいたがるものです。
奥さまの話に耳を傾けてあげてください。
お金の使い方についてルールを設定
いきなり自由に使えるお金がまったくない状態にしてしまうと、ストレスがたまって今度はあなたに黙って借金を作ることになりかねません。
一日に使える限度額を決めて、毎日それを渡し、その範囲内なら自由に使ってもよいことにします。
これを1ヶ月続けたら、次は一週間に使える限度額を毎週渡します。
こうして徐々に奥さまにやりくりを覚えてもらいます。
ペナルティー設定
ルールを決めたら、それが守れなかったときのペナルティーも決めておきます。
一日に使える限度額以上の買い物をツケでしてしまったり、友達からお金を借りて買い物をしたりしたときは、一日に渡すお金を減らすとか、生活に必要のないものはあなたの了解を得てから買うなどのペナルティーを与えます。
ただ、その場合でも奥さまが孤独感、孤立感を感じないよう、買い物は一緒に行くなどして夫婦の会話をいつも以上に多めにしてください。
いかがですか。
これは面倒だ、ここまではできない、というのなら、ペナルティーとして離婚もありでしょう。誰もあなたを責めないと思います。
でもせっかく縁あって結婚したのだから、奥さまの買い物依存症を治して生涯添い遂げたいと思うなら、根気強く、長い目で奥さまを見守ってあげてください。

村上 爾志乃

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